skillnoteのブログ

「スキルで自分らしく」を応援します

「スキルノート」の由来と、これからのこと

スキルノートの芦沢です。年末年始は十分に休息の時間(=家族の中での時間)をいただき、スキルノートの事業としては本日から開始しました。今年もどうぞよろしくお願いします。

最近「スキルノートっていい名前ですね」「どんな想いで名付けたのですか」とご質問をいただくことが増えました。元々は2012年の2月頃にFacebookページを立ち上げたのがきっかけです。その際のページ名はだいぶ長くて「ビジネススキル・ヒューマンスキル・ノート(Business skill-Human skill note)」でした。ビジネススキルとヒューマンスキル(対人関係力)に特化したSNS発信、が最初の取り組みでした。今よりも範囲としては広くて、気の利いたビジネスモデルの紹介や、出張先で見つけた面白いお店の紹介、ビジネスに関するクイズ出題など、まだまだドメインもターゲットも定まっていない時期だったと思います。

ちょうど今から10年前ですから、38歳になる直前でした。過去の経験や自分自身の価値観と向き合った最初のタイミングでした。勤め先には上司を通じて人事部へ「管理職登用を望まない」ことを正式に伝えたのもこの頃です。でも個人の事業は何をしたいのか、したらよいか考えが定まっておらず、キャリアの自立をしたくてしたくて、もがいていた時期だったと思います。すぐにセミナー開催をする覚悟もコンテンツも有しておらず、とりあえずSNS発信から始めました。

1年間どうにかFacebookページでの発信を継続した後に、2013年2月に開業届を出し個人事業主となり、翌3月に最初の公開セミナーを開催しました。このブログを始めたのもその頃です。開業届を出す際に「ビジネススキル・ヒューマンスキル・ノート」では長すぎるし人に覚えていただきづらいので、いろいろ考えた末に末尾の「スキルノート」を切り取って屋号にしました。この名前の意味は「スキルを磨くことで、自己実現を果たすノートのページを1ページずつ紡いでいく」という主旨で、これは今も変わりません。名前を短くして良かったな、と今も思います。(領収書をいただく際に、店員さんが迷わずすぐに書いていただけるのでその点も楽です)

当時のセミナーは自信が無いのと恥ずかしさで「顔出し無し・名前出し無し」で告知というスタートでした。すべてが価値提供や集客効果と逆のことをしていました。迷える数年がそこから続きます。振り返れば必要な時間でしたし、実力相応の動きだったと思います。その後数年間、自分なりにあれこれ工夫して、様々な研修コンテンツを生み出していきました。あたりも外れもありましたが、唯一誇れることは「全てがオリジナルコンテンツである」ということです。他人から借りた内容は一つもありませんし、世の中にある既存のセミナーを焼き直す(まねる)こともしていません。あくまでも「自分が意味がある」と感じたことを「自分流のやり方で」セミナーという形、2時間の映画を作るような気持ちで設計し、また当日もお客様をお迎えし、お見送りし、アンケートの一言一句を何度も見直すことを繰り返してきました。

2020年は新型コロナ影響で社会が大きく変動しました。まさかこの年が自分の事業にとって大きな転換期となるとは、走りながら考える余裕はありませんでした。世の中が「会社と精神的に距離をとる経験を経た気づき」「多様なワークモデル、働き方の選択肢の増加」「組織の課題として人員の流動性を高めることと、副業の推進」「非対面ビジネスにおけるコミュニケーションスキルの価値向上」「オンラインツールを使いこなし、居心地の良い空間をつくる」など、自分が過去からやってきたこと、走りながら振り返り形にしていったことと、社会の要求が恐ろしいくらいにマッチする瞬間を経験しました。「潮目が変わる」というダイナミックな体験は今なお続いています。

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2021年にブランドロゴを刷新し、自身が事業を通じて表現したいことを整理しました。ロゴに付随するメッセージは「スキルで自分らしく」。これは自分に向けてではなく、現在と将来の顧客に向けた宣言です。それぞれが、それぞれの望む生き方はたらき方を「スキルで実現する」ご支援をするということです。職務経験や在籍期間や世渡りの巧拙ではなく、客観的に価値のあるスキルが何かを明確化し、それを習得・発揮することでそれぞれのビジョンの実現へと後押しをする役割です。正解はありませんし、人により正解らしきものも異なります。非定型で変化し続ける人々のこの課題に応えることが、スキルノートの役割だとようやく定義できました。

2022年、ちょうど構想から10年が経ちます。10年は長くてあっという間の、そして意味のある回り道の時間でした。私自身今年が年男で48歳になりますが、文字通り人生100年時代とするとこれから50年もの時間を自分の意志で形作ることができます。決して遅すぎず、早すぎず、自分にとって最も自然に変化を受け入れ体にしみこませることができた10年間でした。揺るがない土台を、ようやく築くことができました。

感謝すべきはそれを支えてくれている多くの仲間の存在です。地域で出会った皆さん、セミナーに参加いただき率直な感想を伝えてくれる受講者の皆さん、講師やファシリテーターの先輩後輩、twitterを通じて知り合った誰だかよく知らないけど価値観を共にしている人たち、自分をプロジェクトに誘い込んでくれて一緒に悩みを解決してきたメンバー。自分よりも自分のことをよく見てくださっていて、何が自分の強みで他者と異なるのか、また今後何をすべきかを言葉の端々に表現してくれる皆さんの存在なくして、今の自分はありません。

2022年が始まるのがとっても楽しみですし、ワクワクしています。築いた土台の上に何を創り上げていこうか、慎重かつ大胆に今年は新たな取り組みを形にしていきたいと思っています。独力ではできないことは、信頼できる仲間に助けを求めます。価値あるものにきちんと対価を定め、実業で好循環を生み出すことを目指していきます。

社会を変えるにはまだまだ小さな存在ですが、可能性は決して低くはない、と考えています。2022年も、スキルノートと芦沢をどうぞよろしくお願いします。