小学校でのアクティブラーニング開始に不安の声 → 勉強会やります
今アクティブラーニングが非常に注目されているのですが、課題がたくさんあるとも言われています。先日、あるTwitter のつぶやきで「結局声の大きい子供が何でもかんでも仕切ってしまう」「他のおとなしい子は何もできない」といった、そんな悩みというか保護者の不安な気持ちが紹介されていました。
授業参観で毎回見てる度に思うのは「ただただ声のでかい、元から積極的な子がさらに活発になるだけ」という現実。一つの問題に自分でじっくり考えて自分なりに言語化していくという事が出来ない。なぜなら同じグループの声のでかい子が全部やっちゃうから。→
— 会社員二児母 (@htrkmtr) 2019年8月19日
それでもグループでの成果発表ではそれなりのものが出てくる。グループに一人は率先するタイプの子が入ってるから。その先には「自分がやらなくても別に困らない」っていう最悪の教育の結果が待っている。そして二極化する子どもの学力。何だこれ。小学校低学年からやるべき事なのか?
— 会社員二児母 (@htrkmtr) 2019年8月19日
公立小学校のアクティブラーニング実態に疑問の声「声のでかい子が全部やる」「二極化する学力」新時代の教育方法に賛否両論 - Togetter
これはどういうことかと言うと、まだ正しくアクティブラーニングの姿が理解されていないし、正しく実践もされてない状況だということ。誰が悪いとかではなく、全体としてスタートを切る状態に至っておらず、もう少し丁寧に普及のプロセスを経ていく必要があるのだと思います。
その昔に「ゆとり教育」という仕組みが導入されたことがあって、目指していた理念やゴールはあったと思うのだけど、実際にはそこに到達することなくデメリットだけ残ってしまったことがありました。
今回のアクティブラーニングについても、ともするとかつてのゆとり教育のように、当初のインパクトだけで何も得られなかった、デメリットだけが残った、ということになりかねない。今ようやくスタート地点に立っているところなので、ボタンの掛け違いをしないように丁寧な説明と同意を得て、本来目指している効果を発揮できるようにみんなで支援していくのが良いと考えています。
残念ながら私たち親世代というのは、自分自身はアクティブラーニングを経験していない世代なんですよね、当たり前なんですけど。ですから先入観を持たずに、まずは期待を持って取り組みを見守る、協力していうくことが大事かなと思います。そのためのガイドとなるような考え方の整理や、具体的な知識や評価のあり方みたいなところ、これは今までと変わってくる尺度なのでその辺りは知っていただきたいなぁと思います。
最終的にはお子さん自身が「生きる力」や「自分で考えて行動する力」を結果的に身につけられれば良い。それは隣の子と比べてどうとか、何年生だったらどれくらいできなきゃいけないとか、そういうことじゃ全然ないのです。それぞれのお子さんの個性によって発揮できる能力は違うでしょうし、何歳ぐらいでどういう状況であったということは違いが出てくる。それは全くネガティブな要因ではなくて、他人と違うことが当然だしそれは強みでもあり魅力でもある、そんな風に捉えていきたいなと考えています。
そんな話を同じような環境にある保護者の皆さんや、この教育の変化の瞬間を関心を持って見つめている皆さんと一緒に知識を整理しながら想いを交わす時間を持てたら前に進んでいくのではないかと思い、ごく小規模ながら始めていきます。
《開催概要》
学校が変わる、教育が変わる。2020年より本格導入される「アクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)」について、聞いたことはあっても実際にどのようになるのかご存知でない方も多いと思います。また、既に先行実施している学校が徐々に増えてきている中で、様々な課題や不安の声も聞こえてきます。
「声の大きい子が全部やってしまうのでは?」
「おとなしい子はどうすればよいの?」
「学びの機会が不平等にならない?」
「知識が十分に身につかないのでは?」
「親はどのように接すればいいの?」
これらはアクティブラーニングが本質的に目指している姿を正しく理解することから解決に向かいます。新しい仕組みの中での「先生・児童生徒・保護者の役割」はこれまでと比べて異なる関係性となっていきます。そして何よりも、目の前の「できた・できない」に振り回されることなく、お子さんの内側から湧き出てくる意欲や主体性により目を向けていくこと。それが変化の時代に即した新たな教育の仕組みであり、アクティブラーニングが目指している地点です。皆さんで一緒に学び考えましょう。
日 時:2019年10月20日(日)14:00〜15:30 (13:45 開場)
会 場:Startup cafe 武蔵境
対 象:お子さんをお持ちの保護者の方、そのほか教育に関心のある方
参加費:以下のいずれかになります。
(1)教育にご関心のある方、教育関係者など一般の方:3,500円
(2)小学生および未就学児がいらっしゃる保護者の方:2,000円<割引価格>
ご注意事項:施設の都合上、託児やお子さん用のスペースはございません。たいへん恐れ入りますがお申込みのご本人様のみご参加ください。
申込フォーム:
10月20日 2020はじまる アクティブラーニング型教育(東京都)
FBイベントページ:
当日のプログラム概要:
1.アクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)って何?
・言葉の説明と実施概要
・導入スケジュール
・学習指導要領改訂のポイント
2.アクティブラーニング型授業のポイント
・学び方の多様なスタイル、柔軟な教室レイアウト
・これまでの授業との違い
・アクティブラーニングのファシリテーションで大切なこと
3.家庭でのアクティブラーニングへの接し方
・親が子に「おしつける」ことから止めよう
・日々の小さなことを、自分で決める習慣づけ
・親がこう思う(こうしてきた)は一度捨ててみる
4.アクティブラーニングの取り組みに望むこと
・学びのプロセスを楽しむ
・多様性を認める教えと学びの関係性
・それぞれの現場に適した具体的な方法を工夫する