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私が3月の最終土曜日に毎年講座を開催している、とある理由

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スキルノートの芦沢です。3月末が年度の区切りという方は多いと思います、今年度もお疲れ様でした。きっと皆さんそれぞれに様々な出来事があり、やっと一息という気持ちでは無いでしょうか。

 

ところで私がスキルノートでの研修事業を始めた2013年から今年まで、3月の最終土曜日(もしくは日曜日)には必ず公開型の講座を開催してきました。主にコミュニケーションや働き方の多様性を学ぶという内容の性質上、新年度の準備やヒントとして活用いただけるように、という意味で当初はこの時期に設定しました。しかし年を追う毎に、この「最終土曜日」特有の受講者さんの様子や、そこに至る思考についての「特徴」が見えてきたのです。

 

最初の頃はハッキリとはわからなかったのですが、明らかに年間を通じたどの時期よりも、受講者の皆さんの集中力や真剣さ、また枠を超えて柔らかく考えたり受講者相互のやりとりを楽しむ様子が、何といいますか感受性が高く、吸収力を存分に発揮されているように感じるのです。

 

その理由を考えると、これは偶然なのではなく「年度末の慌ただしい時期に、あえて自分の課題を優先してスケジュールした結果集まった方々」によって引き起こされるダイナミズムではないか、という仮説に至りました。講座を今から始めますよ、というスタート時点でのモチベーションの総量が、明らかに他の機会よりも高いのです。当然、講座は盛り上がりますし、自ら学ぶスタンスの、皆さん自身の満足度も自然と高まります。

 

何か自分がやりたいことがあり、でも他の都合との兼ね合いで決めることができない。仕事や家族や知人との調整が必要だ、というケースは生活の中では少なくありません。それ自体は否定しないのですが、では一方で常に他人の都合を優先したスケジュールを組み続け、それが今だけでなく習慣的に1年、3年、5年、10年・・・・と積み重なっていった先に、どんな結果が待っているのか。想像すると私は少し怖くなります。

 

「時間泥棒」という言葉があります。私たちの時間は油断していると様々な外的な要因にどんどん奪われていきます。「自分の時間が無い」と感じるのは、時間に対して無防備でいると、他人にどんどんスケジュールを入れられてしまい、失っていく性質があるからです。

 

ここで大切なのは、自分にとって『ここぞ』という重要な予定は他の何よりも優先してまず先にスケジュールし何があっても決して動かさない、ということです。

 

・仕事の都合がついたら参加しよう

・職場の飲み会と重なったから断念しよう

・子どもの学校の予定がなければ行こう

・親や親戚の付き合いがあるからやめよう

・大事な予定が入りそうだから先延ばししよう

・忙しくて考える時間がないので後にしよう

 

はい、それぞれの事情や配慮すべき相手がいることは、よくわかります。私自身も一人の家庭人ですから、同じような状況には出会います。

 

では実際に、仕事も落ち着いていてお付き合いの必要も無く、子どもの予定も親戚の予定も入らず、誰にも配慮する必要なく清々しく自分の予定を組めて、心身の体調も良い日が年間に何日あるでしょうか? しかもそれが事前にわかり、堂々と自分の予定を組めるという、奇跡のような一日が。

 

やる事を決める、というのは言い換えると「他の全てをやらないと決める」という意思決定と同じです。それが、優先順位の本当の意味です。やらないことをいかに決めて他を断ち切れるかどうかという、意思の力です。

 

3月の最終土曜日に行う講座に集まってくる方々は、そういう方々の集まりなのです。だから、モチベーションも高く柔軟でお互いを尊敬し、心地よい学びの輪が生まれます。そこまで意思決定してなかったけど偶然来れた、という方もそこに入り感化され、優先順位のあるべき姿に気づいて帰られます。私はそんな素敵な皆さんとの時間を過ごしたくて、毎年この時期に講座を開くようになりました。

 

人生100年時代となりましたが、目の前の一日を設計できないことには、一生をデザインすることは困難です。「この一日」をどのように過ごそうか、と自分自身の価値観や優先順位にきちんと従って過ごすこと。その先に私たちの求めたい未来が作られていくのでは、と思います。

 

 

 

〔開催情報〕

◆複業塾 やわらかい生き方をつくる講座 3/31(土)

http://kokucheese.com/event/index/505303/

 

◆起業の教室 春の集中講座 4/14(土)

http://kokucheese.com/event/index/511590/

*2コマ目の「起業を実現するタイムマネジメント」でこのブログの記事と共通する課題を掘り下げます。