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【講師必見】良いセミナー会場選びのコツ

講座やセミナーをたびたび企画する立場として、会場探しというのは毎回苦労しますし、悩みの種でもあります。会場がどんなところかというのは、実施内容に関わらずセミナー全体の出来を左右するくらい、大きな要素だと考えています。これまでの経験から良い会場のチェックポイントをまとめましたので、ご活用ください。
*他にも大切な要素がありましたら、ぜひ教えていただきたいです。

1.立地
・わかりやすい場所にある
・アクセスマップURLがある
・ビルの入り口に会場の表記がある

駅から多少離れていても、徒歩10分程度までならそれほど苦にはなりません。それよりも入り組んだ小路の奥とか、どこが入り口かわからない雑居ビルの中など、会場にたどり着く前に参加者の労力を費やしてしまうことは、セミナーがマイナス地点からスタートすることになってしまいます。地図を見て、普通の感覚で迷わずに到着できることが大切な要素です。

2.部屋の構造
・定員にゆとりがある広さ
・部屋がシンプルな形
・出入口が部屋の後ろ寄りにある

ネットやパンフレット上で「定員20名」となっていても、実際に20名が受講できるかどうかは別問題です。やはり実際に現場を見てから、セミナー内容やレイアウトに適切な募集人員を決めることが必要です。「狭い」と感じてしまうと、参加者は数時間ずっと不快な思いをしますし、それは伝えたいことが伝わらない原因となってしまいますので、絶対に避けるべき状況です。目安としては、グループ討議などを行う形式でしたら定員表記の6〜7割、例えば20名部屋なら12〜14名くらいが目安と考えています。

また部屋は正方形にや長方形などオーソドックスなものか、曲線を活かしていても全体が無理なく見渡せる形が良いです。部屋の中に太い柱があったり、極端に縦長の部屋などに出会ったことがありますが、最後まで違和感を拭えませんでした。

「出入口が後ろの方」というのは、途中から参加する方が入りやすく、また出やすくするためです。他の参加者が気にならずに、スマートに出入りできるとお互いのストレスが低下します。

3.明るさと音
・明るすぎず、暗すぎない
・窓がある
・全館放送が突然入ったりしない
・屋外の騒音が気にならない
・隣の部屋との壁が厚い

プロジェクターで映写する際は、できればその部分のみ暗く、後方は明るくが見やすいですね。そのように照明の調整ができる部屋が良いと思います。また窓はあった方が開放感がありますので、特に昼間開催のセミナーでは必須です。夜間開催の場合は、窓が無くてもストレスにはなり辛いので、あまり気にしなくて良いです。

また幹線道路や線路沿いの1階では、車両の通行音が集中の妨げになります。音は水平方向に伝わりますので、高層階でしたら近くでもほとんど影響はありません。

また、私自身たまたま隣のビルが取り壊し工事中、という場面に出会ってしまったことが一度だけありました。念を入れるなら下見をするか、もしくは予約の際に近隣の様子を聞いておくと安心です。同様に、隣の部屋の声が筒抜けのような環境では、気になって参加者ばかりか講師自身も乗っていき辛いですね。

4.設備や備品
・机が軽い、表面が平ら
・ホワイトボードが綺麗、書ける
・電源、電波が使える
・空調の微調整ができる
バリアフリーである

オシャレな会場ほど、少し風変わりな机や椅子を置いていることがあり、それが仇となることがあります。レイアウトを変えて使うなら動かしやすい軽さや車輪の有無、また筆記に適した机の天板であることにも気を配りたいもの。ごく稀に表面が模様の凹凸で加工されていたり、椅子に付帯した形の小さなテーブルなどがありますが、オーソドックスなものの使いやすさには勝らないと考えます。

またホワイトボードのマーカーは着かないことがありますので、「マイマーカー」を予備として持参することをお勧めします。

電源、電波、空調、バリアフリーも対応しているとなお良いですね。特に「暑い、寒い」の不快感を放置すると受講満足度がガクンと下がりがちですので、配慮が必要です。「いま暑いですか?寒いですか?」など、参加者に声に出して時折聞いてみて下さい。前で話している講師は座っている参加者よりも暑く感じやすいので、聞くことでより適切な温度に設定しやすくなります。また、講師の側が気にしているよ、というメッセージを伝えることはセミナー全体のコミュニケーションの質を高め、講師が信頼されることに自然とつながります。

5.名称
・会場名がオシャレすぎず、読める

会場の名前はどうでも良い要素かというと、そうでも無くそれなりに大切です。東京都心部でよくあるのは、アルファベットと記号を組み合わせたような、知らないと読めない名称がままあります。好き好きかもしれませんが、読みやすいほうが「今度、新宿の○○でセミナーやるから来てね!」などと呼びかけやすく、相手も間違えずに検索できたり、近くまで来た時に「○○はどちらですか?」と近所で聴きやすいなど、親切ではないかなと思います。逆に言うと、対象層によってはあえてそういった特殊な名称の場所を選び、特別感を味わうことも演出の一つではあります。

6.予約と人
・係員さんの愛想が良い
・予約方法が複雑でない
・予約時間より少し早く準備できる

講師自身が気持ち良く臨めるには、会場側とのやりとりもストレスが少ない方が良いですね。電話やメールの感触で「あれ?」と思うような対応がありましたら、無理にそこで決めない方が良いかもしれません。

同様に、スムーズに予約しやすいサイトであるかどうか、過度に手間のかかる登録手続きでないかどうか、また使用料金を支払っている時間の何分前から準備に入室できるかなど、何かと融通が利く、効かないの違いがありますので、ご自分がやりやすいと思える先を見つけることができると良いですね。

7.会場全体の雰囲気
・ポスターやチラシ設置が活発
・他の部屋の開催内容が怪しくない

他の部屋で何をやっているかも参加者にとっては学習意欲を高めたり、また低下させる要因になります。チラシやポスターの告知が数多く、また自分が主催しているセミナーと近い分野のものがあると、その場に来たこと自体に価値を感じることができますので、受講満足度を高めることにもつながります。

逆に、隣の部屋で勧誘系の催しや、何らか違和感を感じるセミナーなどが開催されていると、それが直接の不満足度には繋がらないものの、上記のような「場」そのものに対する満足度を下げることになる、という配慮は持っておきたいものです。(一言、フォローコメントを入れるなどの工夫で乗り切りたいですね。)

7.利用料金
望ましい会場について様々な条件を挙げましたが、環境が整っているからといってあまりに高額では、結局そのコストは参加者へ転嫁することになりますので、適度な価格帯の会場を使いたいですね。私が過去に利用した会場で、価格と条件のバランスが良いなと感じた施設を2つだけご紹介します。

【武蔵境】 武蔵野プレイス
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会場武蔵野市の公的な施設で、図書館やスタジオなどと共に、貸し会議室が大小豊富に設置されています。利用には団体登録が必要ですが、本拠が武蔵野市外であっても利用できます。外装・内装ともに優しいデザインで、学びの意欲を自然と高めてくれる場所です。


【新宿】ノマドカフェ BASE POINT 

http://basepoint.resv.jp/

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こちらは新宿という大きな街にありながら、民間の貸し会議室としては破格の価格帯でアクセスも新宿駅から徒歩10分程度と許容範囲です。一階がコワーキングスペースで、その三階がセミナールームになっています。内装が適度にオシャレで、会社帰りに学びの場として立ち寄るのに適しています。会場は一室ですが、20名程度まででしたら違和感無く使えます。