skillnoteのブログ

「スキルで自分らしく」を応援します

名刺交換で漫然と名刺を交換してはいけない理由

4月から新社会人、という方も多いと思います。「名刺の受け渡し」マナーについては様々な書籍やwebでノウハウが示されており、それらを見ながらOJTですぐに身についていきますので、さほど心配は不要です。

*例えばこんなページ。"レベル"はあまり関係無いと思いますが、お作法がよく整理されています。

しかし、名刺交換にはそれらのノウハウよりも遥かに大切な事があります。新社会人だけでなく、ベテラン社会人の多くの皆さんも勘違いをされていることです。

名刺交換の瞬間は、相手の表情に集中すること

名刺交換の際、ついついお辞儀をしながら相手の名刺を見つめて、形式的な挨拶をしていませんか?それはとても勿体無いことです。人は相手の印象を最初の30秒で確定させる、と言われています。"エレベーター・ピッチ*"という概念が示すように、その30秒をどのように効果的に使い、相手に印象付けたり次のビジネスへと発展させる種を見つけるかに、名刺交換という時間の本当の価値があります。漫然と名刺を交換して満足してはとても勿体無いのです。
*エレベーター・ピッチ=エレベーターに乗り合わせる約30秒程度で自分自身やサービスについて相手に説明する方法のこと。

もっと言うと、名刺交換をしようと歩み寄る前から相手を観察し、自分が関係を深めたいのだという感情をまず自分から表情にあらわすところから始まります。心の底から一緒に何か手がけたい、あるいは今後もお互いに有益な関係として親しくなりたいと思うのならば、自然とそれは顔に表現できるものです。

そうして相手と向かい合うと自然な笑顔になり、きっと相手も笑顔で返します。形式的でない本質を突いた会話を一言目から交わし、その際の相手の表情の変化をしっかりと受け止めます。本心から同意しているのか、自分をどのような人として相手が印象付けているか、集中すると不思議なくらい読み取れます。(不幸にして、これ以上の関係性の発展を望んでいない相手も見分けられますので、その際はスッと身を引くのみです。)

相手としっかり向き合うことのできる名刺交換をすると、まるで旧知の友人のような気持ちになります。皆さんも時折そんな経験をされたことがあるでしょう。意気投合して、名刺を交換することを忘れるくらい話が盛り上がったなら、それは大成功と言えます。

名刺交換は目的でなく手段

例えば何かのセミナーを受講して、とてもよい話だなぁ、素晴らしい講師だなぁと感じたならば、遠慮せずに誰よりも先に名刺交換をすべきと私は考えています。終了を待たずに途中の休憩時間などが、講師に歩み寄る人は少なく適しています。その時点までの感想と後半への期待をマイメッセージとして伝えると、観客の反応を手探りしながら話している講師にとって何よりのエールになりますし、自分のことをワンオブゼムの観客ではなく、対等な価値ある一人として認識してくれることでしょう。名刺交換は相手とのその後の関係を深めるための手段であって、交換することが目的ではありません。だからこそ、自分をより印象付けることのできるタイミングが大切なのです。

名刺交換は非常に短い時間で自分を表現する、ある意味「究極のプレゼン」とも言えます。形式的な挨拶でなく有意義な価値ある時間に変化した時、きっとその先の未来は一層開けてくることでしょう。





f:id:ASHIASHI:20150325205430j:plain