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国家公務員の副業解禁に至るこれまでの流れを3分で解説します

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国家公務員、年内にも副業容認へ NPOなど公益性高い業種のみ - ライブドアニュース
http://news.livedoor.com/article/detail/14866917/

 
国家公務員の副業解禁に向けたニュースが昨日来話題となっていますが、今一度ここに至る流れと意味をおさらいしてみましょう。
 
・原則、日本国憲法には職業選択の自由があり、複数の職業を掛け持つことの自由、一つの勤務先がその自由を制限できないこともその中に含まれていると解釈されている。(裁判所判例あり)
 
・法令解釈は公務員でも民間企業でも同じだが、これまでは国家公務員法および地方公務員法の兼業禁止規定で公務員の副業は制限されてきた。(憲法解釈を上書きして制約)
 
経済産業省において2016年11月に「兼業・副業を通じた創業・新事業創出に関する研究会」が立ち上がり国としての副業のあり方の見直しが開始。多様な働き方としての副業の効果検証を実施し、調査結果報告および提言を2017年に行った。この時点で早期の国家公務員における副業解禁の可能性にも言及している(まずは公務員自らが副業を、という主旨)。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sogyo/2017/170531hukugyo.htm
 
・並行して地方自治体単位でも副業を認める条例や内規の改正が進んできた。(兵庫県神戸市、奈良県生駒市など)
 
・2018年1月に厚生労働省所管の「モデル就業規則」が改定され、副業が原則禁止から原則可能に180度転換した。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html
 
・モデル就業規則の改定に前後して、民間企業においてもそれぞれの取組として副業解禁を進めており、ロート製薬ソフトバンク新生銀行など多業種に広がりつつある。
 
・これらの背景として2016年に発刊されたイギリスの研究者リンダグラットン氏による著書「LIFE SHIFT」の影響が大きい。長寿社会においては「終身雇用、一社専属」といったキャリア形成の価値観を転換する必要性が提示され、そのモデルとして「ポートフォリオ・ワーカー」という複数の職業を兼ね備えるスタイルが関心を集めた。
 
・LIFE SHIFTをテーマとした数多くのセミナー、講演会、勉強会が今現在も国内各地で開催され、ロールモデルによる実践事例が示されている。また他の類似書籍やweb記事が日々発信されており、多様な働き方のあり方としての副業が世の中共通のキーワードになりつつある。
 
・大きな変化として、これまでは小遣い稼ぎという主旨での「副業」としてのみ認知されてきたものが、人生設計を複線的に行い多様な働き方を認める価値観、それを実現する手段としての「複業」(=「パラレルキャリア」と同義)に注目が集まっていることにある。
 
・複業(=パラレルキャリア)は元々経済学者のP.ドラッカーにより提唱された考え方でその歴史は古く、現代の社会変化によりあらためて脚光を浴びている。国内のパラレルキャリア研究の第一人者である法政大学大学院教授 石山恒貴氏が2015年に発刊した著書「パラレルキャリアを始めよう」の中で紹介し、複業推奨のコンテキストとして認知されている。
https://www.amazon.co.jp/dp/B011KEO0NW/
 
・一方で実際に副業・複業を始めている労働者の割合はまだまだ少なく、また副業・複業による収入額は本業の収入に対して低い割合に留まっている現状がある。
https://www.huffingtonpost.jp/enjapan/fukugyo_a_23444915/
 
・そして今回、国家公務員の副業解禁方針が示された。←NOW!
 
 
ざっとこのような流れです、ご参考まで。

 

 


【関連イベント】
人生100年時代の棚卸し〜複業で見つける新しい自分 (7/7土 文京区)

https://www.facebook.com/events/207831483331250/