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毎月決まった日に定額の現金が振り込まれる仕事があるらしい

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その仕事は
 
開業資金を必要とせず
 
体一つで始めることができ
 
個々の業務に関する価格交渉の必要は無く
 
請求書の発行も不要で
 
交通費の自己負担は無く
 
何故か家賃の補助まであったりする
 
入金の遅れを心配し恐る恐る督促することなどなく
 
毎月決められた日に定額の現金の振込があり
 
滅多にそれが遅延することはない
 
納税手続きは代行してくれ
 
所得控除の恩恵もあり
 
金保険料の半額は肩代わりしてくれる
 
健康診断を無料で受けられ
 
スムーズにクレジットカードを作れ
 
マンションへの入居を拒否されることはまずない
 
名刺は無料で支給され
 
机も椅子もPCもコピー用紙も無料で使い放題
 
そんな役割が明日突然なくなるということもない
 
そんな
 
お金を支払うことなく
 
稼ぐことのできる
 
夢のような仕事
 
サラリーマンという役割
 
 
 
 
 
その役割はまだ50年の歴史しかない
 
高度経済成長を支えるため
 
国と経済界が団結して作り上げた
 
それまでの歴史にはない斬新な働き方
 
さて50年が経ち
 
経済成長と経済縮小を経験し
 
社会の状況は変わった
 
私たちの価値観も変わりつつある
 
技術革新は驚異的なスピードで
 
人工知能は人間の頭脳の多くに取って代わるという
 
20年後には50%の仕事が無くなり
 
知識労働は形を変える
 
あなたの仕事はどうなるだろうか
 
 
 
 
 
おそらく
 
新たな役割を
 
みずからが生み出していく
 
そういう場面に誰もが接し
 
仕事は自分でつくる
 
自分で価値を生み出す
 
そんな力が必要になる
 
そのとき
 
組織に頼らない
 
何にも守られていない
 
自分の本当の力が試される
 
ふと思うだろう
 
毎月決められた日に
 
定額の現金の振込があることが
 
奇跡に近いことだったと
 
そんな未来が
 
いずれやってくるのだ
 
あなたのもとに





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隣の人と同じものを持っている安心感、というのが総中流社会の特徴として長らく支持され、続いてきました。郊外に持ち家を構え、毎日職場にスーツで通勤し、週末は大型ショッピングセンターや大規模な娯楽施設で余暇を楽しむ。子どもは皆学校に行き、学習塾と習い事で夕方を過ごし、合間の時間に携帯型ゲームを友達と楽しむ。ファッションは年々の流行色や型を追い、率先して行列のあるランチに並ぶ。大型連休や夏休みには皆同じ日程で帰省や旅行に出かけ、交通渋滞がある種の安心感すら与えてもいます。

隣の人と同じ行動をすること、そんな人がたくさんいることが、長く日本の社会、経済を支えてきたのは事実です。働き、そして消費するというサイクル。しかし昨今は、少し違う考え方や選択肢を持つ人々が増えてきました、必ずしも消費することが良いことではなく、物質的な価値よりも精神的な充足を求める、そんな考え方や感じ方です。

それは、働き方の変化にも少しずつ影響を与えています。とにかく懸命にガムシャラに働き、提供する労働時間と引き換えに賃金を得るという物質的な価値よりも、働くことそのものが社会にとって意味のあることに繋がり、自分がそのために何かを生み出す役割を果たしているのだという精神的な充足感を求めるという価値観。

そしてクリエイティブ、という要素はほんの数年前まではごく一部の業種・職種の人にしか関わりのないものだと多くの人が考えていました。文章やメディアに関する仕事、イラストレーターや舞台俳優など、表現することを業とする人々です。しかし今は、いかなる業種・職種においてもこれまでと異なる価値を生み出すことが必要となり、クリエイティブであること、クリエイティブとしての思考性は誰にとっても必要とされる能力に変化してきました。

もうおわかりだと思いますが、毎月決められた日に定額の現金が振り込まれるサラリーマンという働き方の善悪を問いたかったわけではありません。それに見合った価値を提供できている、そういう働き方、生き方であれば独立した事業者であってもサラリーマンであっても社会に果たす役割があり、人々に歓迎されるでしょう。それぞれが他人と異なる何かを生み出せる社会は、きっと住み良い世の中になっていくものと思います。