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「会社員」はそれ自体がコスプレ

世の中で会社員という働き方が主流になってからようやく100年経つかどうか、まだまだ揺らぎの中にあります。

会社員といういわば与えられた架空の役割、いやそれは架空ではないんだけど本人の能力とか実力の前に「ポスト」があり、まずそこに割り当てられてスタートし、会社という小社会を舞台に活動するという点でそれはまるでコスプレだなぁと思うわけです。

それで、会社員ってだいたい3パターンに分けられるな、と近くで見てて気づきました。

3つのタイプ

A.どっぷりコスプレに成り切り、その役割を深ーく楽しんでいる人

B.コスプレであることには薄々気づいているものの、社会はそういうもんだと割り切っている人

C.そんなの嫌だ!と反逆し周囲から少し変わり者扱いされながら、他の会社員的ではないキャリアを探っている人

それぞれの違いは、普段の行動を見ていると一目瞭然です。

Aの人
・嬉々として同僚数名ととランチタイムに出かける背広男子。肩で風切るように。

・人事異動の発令時にやたら迅速に情報を集め、人事部並みに詳しい。これも嬉々として。

・社内や業界の略語など独特の語句を好んでよく使う。

ま、楽しんでいるですね。バカにしているわけではなくて、実際には労働力としてこのタイプの人たちが大いに会社を支えている。何しろ会社でのイベントとそこでの振る舞いが、自分自身のアイデンティティの中心なのでプライオリティが高く、献身的なのです。

Bの人
・大人。全てにおいて、内心はともかく責任持って仕事はやる。付き合い酒にも適度に付き合う。

・仕事のやりがい以前に、生活や家族というファクターから、会社員という役割を果たさなければとやや脅迫観念がある。

・どうしても出社したくない月曜日の朝が、たまにある。転職を本気で考えたことが、数回ある。

就活生の夢を壊してたらごめんなさい。おそらく人数比では一番多いように感じます。問題意識は持っていて、ただ流されるだけではいけないと気づいているが、しかし根本的にどのようにキャリア形成することが自分自身の生きがいと、日々食べて行くことのバランスが取れるのか、悩みと常に共存している。

Cの人
・飲み会には基本的に出ない。周囲の状況に関わらず、マイペースに退社する。

・会社以外の行事に忙しそうだが、何をやっているのか謎。会社のではない名刺を持っているらしい。

・空気を読まない発言を、意図的かどうか不明だが、たまにする。こだわる分野がある。

はっきり言って存在が迷惑!とAの人に思われていることがよくあります。Aの人はCの人を「できない奴」だと思っているし、その逆も然り。判断軸がねじれの位置にあるのでしょう。Bの人の中にはCの人を「突き抜けられて、羨ましい」と思っている人がいます。Cの人は、他人との比較に興味が無いので、周りの反応にはあまり感知していません。

まとめ

何も会社員は3種類しかいない、と言っているわけではなくて、みんなそれぞれこれらの要素を色んなバランスで持っていて、一番強いものが表面に現れてきて「この人はこういう人」という周囲の認知につながっているのです。

自分自身がどのタイプで、本当はどうありたいか葛藤している人も少なくないでしょう。何れにせよ確実に言えることは、多様な人材がいる組織の方が、そうでない組織より強い、ということ。だから、どっちが偉いとか、どのタイプは追い出せとかはやらない方が良い。

あと、「管理職」というコスプレを重ねて行っている人もいますね。誤解していけないのは、社会には「管理職」という職種は無い。あくまでも何かの専門家であることが人材価値。ただ単に管理業務を嬉々として行っている人には、その会社はともかく社会は価値を見出さない。それを目指すことを出世というならやめた方が良いし、リーダーシップを備えた専門家であることを求めたいものです。

さて、私自身は長らくBの人でした。Aの人にはどうしてもなれないけれど、かといってCの人は別世界、と思っていました。

今は当てはめてみると、BとCのハーフハーフのように変化していました。皆さんはどこにいて、どこを目指したいですか?





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