skillnoteのブログ

「スキルで自分らしく」を応援します

4月開講「nonowaラボ(ののラボ)」ご案内

はたらくを楽しく創る スキルノート主宰の芦沢です。3月も下旬に差し掛かり、そろそろ4月からの働き方や生活が少し見えだした頃かと思います。

さて、スキルノートでは新たな取り組みとしてJR中央ラインモールさんとの協力で「nonowaラボ(ののラボ)」という学びの場をご提供することになりました。

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中央線を高架化したことで生まれたレール下のスペースをショッピングや飲食店だけではなく学びの発信地としても活用し、中央線沿線の「豊かな暮らし」が実現することを目指します。

テーマは「インプロ・マーケティング・科学・ファッション・イラスト・ファシリテーション」といった、一般のカルチャースクール等とは一線を画した多様な分野のワークショップで、4月より計8講座が開講します。

JR中央ラインモールHP
http://www.nonowa.co.jp/topics/area/nonowalabo.html

 

スキルノートでは従来より専門分野として取り組んできました「ファシリテーション分野」および「複業・パラレルキャリア分野」について、内容の刷新と体系化を行いそれぞれ全3回の連続講座として実施することになりました。皆さまにぜひ「コウカ的な学びの場・nonowaラボ」を体験いただき、日々の生活や仕事にご活用いただけることを願っています。


◆スキルノートが主催する講座

1.ファシリテーションの教室

〔連続講座・全3回〕
ファシリテーターに必要な「受講満足度を高める要素」や「問いの力」および「表現スキル」を習得し、一段上のファシリテーションを実現することを目指します。起業や複業で講師を務めている方や今後目指す方に活用いただける具体的な手法について、知識と技術を習得する連続講座です。

①【第1回】伝わる講座のつくり方 4/6(土)15:30~18:00
場づくりにおいて大切なのは伝える「中身」を充実させるだけでなく、伝わる「環境」を整えるデザイン思考。設営・備品・構成・進行・資料など多岐にわたる要素と対策を学びます。

 

②World Cafe & Presentationを徹底的に学ぶ日

【午前・第2回】「ワールドカフェ」のすすめ方 6/1(土)10:00~12:00
立体的な場づくりの手法として広まってきたワールドカフェ。この講座では「正しいワールドカフェ」の進め方を体験しながら、効果を最大限に発揮できる「問いの力」を習得します。

【午後・第3回】伝わるプレゼンの話し方 6/1(土)13:00~15:00
質の高いファシリテーションは基礎的なプレゼン技術に支えられてこそ成り立ちます。話し手としての「マインド、視線、ジェスチャー、間の取り方」など本質的な表現スキルを学びます。

会 場:nonowaラボ 国立 *JR中央線国立駅nonowa口より徒歩3分
国立市北2-37-8 プログラボ国立内
https://www.proglab.education/school/kunitachi.html

対象者:ファシリテーターとして質の高いスキルを習得し、場づくりの可能性を広げたい方。

定 員:16名(先着順)

参加費:24,000円/3回 *単発受講可(8,000円/1回)、学生割引有(各回▲1,000円)

申 込:専用フォームよりお手続きください。
https://goo.gl/forms/TphD2SC5IcoxSHxp1

Facebookイベント: https://www.facebook.com/events/537435373414822/


2.複業の教室

〔連続講座・全3回〕
人生100年時代は既存のレールのみでは有意義な人生を送ることが難しいと言われています。複業・パラレルキャリアによる起業で自分らしい働き方・生き方を実現することを目指しませんか? そのために必要な「マインドの変化」と「実践的な知識」を得られる連続講座です。

【第1回】複業起業のための「発想力・思考力」講座 4/23(火)19:00~21:00
事業のアイデアを深め広げる考え方のフレームを知り、併せて精緻なマーケット分析を行う思考法を身につけます。

【第2回】複業起業を実現するタイムマネジメント 5/20(月)19:00~21:00
自分自身の価値観を明確に認識し、優先順位に基づいた日々の行動を計画することで複業起業の時間創出を実現します。

【第3回】複業起業の事業環境を整える実務講座 6/18(火)19:00~21:00
個人事業主として事業化する為の手続きを学びます。
〔実施内容〕兼業規定の理解/開業届/屋号/事業用名刺/オフィス/事業用口座/人的ネットワーク作り/個人ブランディング etc.

会 場:nonowaラボ 武蔵小金井 Room635 *JR中央線武蔵小金井駅nonowa口より徒歩3分
小金井市本町5-1-12 nonowa武蔵小金井 ムサコガーデン内
https://www.proglab.education/school/musashikoganei.html

対 象:自分だけの複業キャリアを実現し、社会での期待役割を築きたい皆さん。

定 員:16名(先着順)

参加費:15,000円/3回 *単発受講可(5,000円/1回)、学生割引有(各回▲1,000円)

申 込:専用フォームよりお手続きください。
https://goo.gl/forms/TphD2SC5IcoxSHxp1

Facebookイベントページ: https://www.facebook.com/events/392082711572997/

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ご案内は以上です。皆様にお会いできることを楽しみにしています。

〔web講座〕「LIFE SHIFT」で実現する人生100年時代のキャリアづくり

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スキルノートの芦沢です。普段活動の拠点の一つにしている「武蔵野プレイス」という学習施設があります。武蔵野市生涯学習推進の中心地でもあり、図書館があり、音楽スタジオもあったり、中高生のための自習スペースもゆったり完備しているような、多世代のための多様な学びの場です。

 

このたびは学習施設のご担当者からお声かけいただき、こちらの講座を開催しました。定員の3倍近くのお申し込みがあり、最終的には24名のご参加をいただき実施しました。

お越しいただけなかった方も多数いらっしゃるので、当日のコンテンツ紹介と参加者の皆さんの様子を合わせて、web上で講座を再現していきたいと思います。開催にあたっては行政の皆さんに多大なご支援をいただき、また出版元の東洋経済新報社からも正式に開催の許諾をいただきました、ありがとうございます。

 

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開催は金曜日の19:00〜でしたので、大半の方は勤務のお仕事を終えて駆けつけた、という様子でした。都内からだと18時前後には退社しないと間に合わないでしょうから、タイムマネジメント出来ていらっしゃる方々、ということになるかと思います。

 

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ちなみに、この講座のチラシの案内文には次のようなメッセージを添えていました。

 

* * * * *

長寿化による人生100年時代がやって来ました。「教育→仕事→老後」というこれまでのステージではその長い時間を十分に満たすことは難しいと言われていますが、では私たちはどのように働き、生きていけばよいのでしょうか。著作「LIFE SHIFT」の内容を皆さんでたどりながら、地域に根ざして豊かな日々を暮らす方法について考え、人生100年時代におけるキャリアづくりのヒントを見つけます。

* * * * *

 

この文章のどこかに共感いただき、金曜夜の過ごし方として優先順位を上げてお越しいただいた皆さん、ということになります。なので、自然と良い場になっていく予感がします。

 

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前半は「LIFE SHIFT」のエッセンスをインプットし、後半は自分自身からのアウトプットの切り口を探すワーク、という2段構成です。

まずは本の背景から。2016年11月出版ですから、もう2年以上前なのですね。「人生100年時代」というコピーを聞かない日が無いくらい、ボディメッセージは浸透しました。

 

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ご参加の皆さんで、この本のこんなところに関心を持ったよ、とか今日はこんな気持ちで参加したよ、などの意見交換を含めた自己紹介。それぞれ立場役割は違えど、関心ごとが同じ方向にあるので、信頼感のある空間が生まれます。

 

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著者のリンダ・グラットン氏は日本語版の冒頭に、長寿化社会を迎えている日本の私たちに向かってメッセージを書いています。かつて東京大学総長を務めた小宮山宏氏も言っていたように、日本の社会構造というのは世界のトレンドの少し先の姿を現しているので、課題を先取りしているのだということ。いずれ世界の国々が直面する「人生100年時代の課題」に私たちはいち早く向き合っている、ということです。

 

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今起きている社会変化を大きく2つの切り口で理解していきます。まずは「マルチステージ化」。これまでは「教育→仕事→老後」という3つのステージでそれぞれの役割を果たすことで十分に充実した生活や、満足度の高い生き方を実現することができていました。

それが長寿化によりそれぞれのステージは独立したものではなく、シームレス(境目のないもの)になっていきます。学びと稼ぎと暮らしと人のつながりとが、幼少期から高齢世代まで、常に隣り合う課題になるのです。例えば世の中で実際に始まっている「主体的対話的で深い学び」という教育のあり方や、「複業」という働き方なども、その一つの表れという理解ができます。

いきなり深い話になりましたが、この本には本当に大切なことが書かれていますね。全400ページ、一人で読みこなすのはなかなか難しいので、今回のようなエッセンスを学ぶ機会を設けるに至りました。そして2つ目の切り口はこちら。

 

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マルチステージを有意義に過ごすために必要な「無形資産」という考え方の提示です。それらは一体何でしょうか。

 

1.生産性資産

生きていくための稼ぎを得るのに必要な、知識やスキル・仲間・評判のことです。これまでと違うのが、それらを属している組織に委ねるのでなく、いち個人として保有し続けられるもの、という点です。

 

2.活力資産

元気な状態を維持し、健康寿命を延ばす要素です。心身の健康はもとより、それを支える規則的な生活、そして日々のストレスコントロール。長く生きるということは、毎日を気持ちよく過ごすことの価値が高まります。

 

3.変身資産

これから直面する変化を受け止める柔軟性のことです。それに有効なのは自分自身が過去の価値観に囚われないオープンな心持ちであることと、自分と同質な人たちばかりと過ごすのではなく、多様な価値観を持ち行動をしている人々とのネットワークに常に触れていることが大切です。

 

なるほど、一つ一つを理解すると確かに必要なものだなぁと感じますね。そしてそれらは一朝一夕に得られるものではない、ある程度の時間をかけてライフスタイルとして定着するもの、というイメージがあります。

 

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変身資産のなかに「多様性に富んだネットワーク」という要素があり、それを象徴的に表した考え方の紹介です。「弱い紐帯の強さ理論」という、普段つながりの人からある日ふっと有益な情報がもたらされることがありますよ、というもの。親しい仲間というのは考えていることやニュースソースが似通っているので、新たな気づきは構造上得にくいようです。何となく、それぞれに思い当たるご経験があるのではないでしょうか。

 

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当日の講座では「無形資産チェックシート」を使って、いま自分が持っているものとこれから得て行きたいもの、足りないと感じることなどを書き出します。

ペンがサラサラと進む方と、じっとワークシートを見つめて考え込む方と、人それぞれ。しかし、その「人それぞれ」こそが人生100年時代の生き方に大切なことなので、それで良いのです。他人と比べない、レールに乗ろうとしない、自分軸が中心の考え方整理と行動です。

 

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書いたことをグループでシェアします。体力には自信があって毎日走っているよとか、地域や趣味の集まりによく顔を出しているよとか、皆さん人それぞれ状況は異なります。それで良いのです。

 

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さて、ここまでお伝えしてきた社会変化が起きると、考え方が変わっていくものがあります。一つはアイデンティティ、つまり「私は何者である」という、自己認識に対する納得感です。かつて高度経済成長から経済拡大一辺倒の時代には、その役割を果たしている企業の一員であることが社会に役立っている実感そのもので、そういう自分を自己肯定しながら仕事の役割にアイデンティティを得ていた方が多かったはずです。

今は、その時代は過ぎ去りました。属している組織は常に流動的で、そこに自分が身を置くことがアイデンティティとはなり得ないのです。ひとりの個人として、自分は何者でどんな期待役割を見出し、社会に生きるのかを自分で定義していく、それが人生100年時代の生き方なのです。その意味で、これまでは「リスク」として変化を遠ざけていたことが、今は逆に「変化しないリスク」に転換し始めていますね、ということです。

 

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「LIFE SHIFT」にはそのような新しい時代の生き方として幾つかのモデルが示されています。

エクスプローラー:探検家。世界を自由に動き回る生き方。

・インディペンデント プロデューサー:起業家、生産活動、アイデアの具現化。生み出す人です。

ポートフォリオ ワーカー:複業家。複数の本業を持つ生き方。パラレルキャリア。

 

形や名称にこだわるのではなく、自分自身の価値観を定めた上で働き方・生き方を再構築した時に、もしかするとこのようなモデルの一つに近づいているかもしれないし、その人固有のスタイルに落ち着いているかもしれません。「形を追う」ことは無意味なので、盲目的に目指すロールモデルではないですよ、と解説。

 

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関連書籍を幾つかのお持ちしましたが、公式なものだけでもマンガ版や特集のマガジンなどあります。前作「WORK SHIFT」も余裕があれば目を通したい一冊ですね。

 

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おおよそ、講座の前半で本のエッセンスはご理解いただけたと思います。後半は自分自身の行動について具体化していくのですが、その上でまず理解しておきたいことがあります。

一つは、時間の使い方が変わります、ということ。単に労働することの価値は相対的に低下していきます。そうですよね、既に様々なIoTやAI、ロボットなど技術改善が進み、生身の人間の果たす役割は変化しています。

そこで、いかに労働を効率化し余暇の時間を増やすかということ。誤解していけないのは、余暇というのは休憩や娯楽だけで費やすのではなく、「自己投資」や「生産活動」の時間として、それぞれの人生100年時代のキャリアを築く時間になります。

 

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また、自己投資や学習においての留意点として、決して学ぶこと一辺倒にならないこと。学ぶことは大切で必要ですがただ学び続けること、 インプットをし続けてアウトプットに至らないことはもったいないですよ、という話です。

順番を間違えやすいのですが、 まず先にアウトプットをしてから、 不足している知識やスキルまたは相手(顧客) のニーズを肌で感じることで、 真に必要なインプットが何かを知り、質を高めることができます。 「アウトプット→インプット」の順番と繰り返しが大事です。「 十分にインプットしてからアウトプットしよう」 では上手くいかないですよ、ということです。

実際、 何らかの事業を生み出している方々に聞くと、 ほぼ例外なく皆さんおっしゃいます、そんな話題のご紹介でした。

 

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続いては自己分析ワークシートを使って、自身の好きなこと、得意なこと、他の人と違うこと、挑戦してみたいこと、の4つを棚卸しします。皆さん、これまでの講座でこの取り組みの意味をよくご理解いただいているのか、止まることなく数多くの「自己分析」があふれてきます。そう、他人の視線を気にせずに自分として大切にしていることを、単語として形にすることは自律的キャリアの第一歩につながります。

 

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書き終えたら小グループでシェア。その際にはきっと、自分が思っていた特徴とは違う部分で相手から大きな反応をいただくポイントがあります。それこそが、自分の意識していない「強み」であり、期待役割につながるヒントです。

一般的には「得意なこと」を伝えがちですが、4つの区分で最も大切なのは「他の人と違うこと」です。そこに、新たなアイデンティティの種が含まれていることがあるからです。

 

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そしていよいよ、自分で肩書きと役割を考え「手づくり名刺」を作っていきます。直前の自己分析ワークや、前半の講座内容を手掛かりに自由に設定します。イメージをイラストに表現してもいいですし、本名でなく活動名を設定したり、屋号を決めている方もいらっしゃいます。

相手に伝わるようにシンプルに、そして想いを込めてカラフルに。24人それぞれの名刺が徐々に出来上がっていきます。静かな作業時間ですが、どこかワクワクしているエネルギーが、部屋いっぱいに広がっていきます。

 

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手づくり名刺を5〜10枚完成させたら、すぐに名刺交換の時間です。たった今創った自分の新たな役割は、人生100年時代のアイデンティティにつながる、何よりも自分がワクワクすること。さあ、会場内を自由に歩き回りましょう!

 

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はじめましてから、あっと言う間にお互いの名刺に書かれたユニークな肩書きに歓声が上がります。面白いですね、どこでやってるのですか、お幾らでサービスを受けられるのですか、などなど。

 

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名刺を受け取る側が肝心で、しっかりと相手の意図を受け止め、想像力が広がるように質問していきます。面白いなと思う気持ちを伝えたり、もっとこうすると伝わるよ、などアドバイスしたり。

 

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会場全体に、興奮が広がっていきます。普段の名刺交換でこんなに盛り上がることってあるでしょうか? ないですよね。それは何故か。この名刺は、与えられた役割ではなくて、自らの手で自分自身や相手(顧客)のことを考えてゼロから生み出したものだからです。気持ちの「乗り方」が違います。

 

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「手づくり名刺を交換して、どんな気分ですか?」

皆さんに問いかけるとそれぞれの言葉で、人生100年時代のキャリアづくりにつながる何かを見つけた、という気持ちの高まりを表現してくださいます。ずっとこの時間を続けたい、なんていう声も。

 

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最後にお伝えしたメッセージは「助走期間は長すぎない方がいい。」ということ。例えば陸上競技走り幅跳びという競技があります。あの助走距離って何メートルくらいだと思いますか? 選手により異なりますが、おおよそ25〜30mくらいのようです。では、皆さんがスタートラインに立っているとして、その助走距離が500mあったとしたらどう思いますか? (会場から笑い・どよめき)

そうですよね、とても走る気持ちが起きないですし、実際に走り始めてみてもなかなか踏み切る地点にたどり着けず、きっと途中でヘトヘトに疲れ果ててしまいますよね。私たちのキャリアづくりも同じだと考えています。やってみよう、行動してみようと思った瞬間のエネルギーが冷めないうちに、助走を始めてすぐに踏み切ると、きっと小さな何かか形となり次への一歩につながっていくのだろうと思います。

 

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今日の講座コンテンツは以上です。皆さんの取り組みを、これからも応援していきますね。

会場の「武蔵野プレイス」は曲線を活かしたユニークな作りで、そこで提供されている講座も多岐にわたります。もしJR中央線武蔵境駅までお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

 

3月末は年度の区切りという方も多く、こんな講座も予定しています。皆様にまたお会いできる機会を楽しみにしています。

【3/30 土】計画する日 〜目指す生き方・働き方を実現するVision設定〜

https://kokucheese.com/event/index/555982/

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普段あまり勤め先のことは書かないのですが、仕事納めの区切りなので振り返ってみました。

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昨年春に突然、大規模開発プロジェクトへの転勤辞令が出て、触ったこともない業務システムや聞いたこともない顧客UX/UIなどを扱うことになってから、あっという間に一年半という時間が過ぎました。


当初、不慣れな仕事のストレスから夏に突発性じんましんを発症し、強めの抗アレルギー薬を服用しながら勤務を続け、何故こんなしんどい思いをして働かなければならないのか自問自答の日々でした。


一方で、だからこそ数年取り組んできたキャリアの複線化について自分自身が実験台となり、働き方の多様性を認めることがどれほど有益かを証明するチャンスではないか、と気持ちを立て直しました。


じんましんを発症した週末には自治体向けに講座の企画書を書いて提案し、翌週には予定していたパラレルキャリア講座を中止することなく開催しました。その時は、話している最中に症状が悪化しないか、ヒヤヒヤでした。


その後時間とともに少しずつ仕事に慣れ、あるいは残業体質だった働き方を見直し定時で終えるようにし、また職員区分を地域限定職にグレードダウンさせて身の丈に合わせました。そうやって実現したパラレルキャリアは、以前のようなホワイト職場で苦もなく実現していたころよりも何倍も価値があるように思えてきました。


短期集中で実現したい企画を考えたり、自分では補えないリソースは優良な他者の力を借りてパートナーシップで乗り切ったりと、工夫を重ねることで自然と一つ一つの動きが研ぎ澄まされていったように思います。


そのおかげか、以前よりもより本質的なご相談をいただいたり、講座のご依頼も数多くかけていただけるようになりました。お話を伺いながら、ああそういうことだったのかと、今にしてようやく気づくことがあります。


それは、誰しも苦労しながら働き生きている中で、そのリアリティを同じ立場として等身大で理解しているからこそ、同じ目線で働きかけることができる、ということです。


時折「独立しないのですか?」とまだまだ分不相応な問いかけをいただきます。がしかし、私が複業フリーランスのまま人材育成の講師業を続けることは、世の中で働く人の85%=サラリーマンの代弁者として、どこまで(限界まで)チャレンジできるのかという点に意味があるのだと考えています。


そして、そこに価値を見出してくれる方々から共感の声をかけていただくことがあります。そのたびに、とてもゆっくりだけれども確実に働く人たちの価値観が変わっていくのだな、ということを実感します。 

 

組織で働く、というのは理屈だけでない難しさがあります。自分の意思で決められることと、そうでないことが混在していて、その間で揺らぎ、悩みながら日々の仕事と人間関係を皆やり過ごしています。

 

その難しい状況を解決したり抜け出すことが容易ではない、という前提に立った上で一体何をできるのか、ということを考えることから現実的な選択肢が見えてきます。それは、その場に毎日身を置いてこそ、肌感を持って理解し共感することができるのです。当事者の一人として、またその支援者として。


人により家庭や環境により、今すぐ変化することが難しい人たちもいるにちがいない。だけれども、普通のレールの少し外側にある、ゴツゴツとした石の上を歩くキャリアも、世の中の誰かの役に立てるならそんなに嬉しいことはない、と思っています。

名刺の肩書きに「普通免許取得」とつい書いてしまっている問題

名刺の肩書き欄に何を書くか。SNSアカウントのプロフィール欄に何と記すか。自身で事業をされていたり、フリーランスとして何らか顧客と接する機会のある方にとっては一度ならず悩んだご経験があることと思う。

 

その上で何らかの肩書きを記すことになるのだが、特にフリーランスの講師業で時折見かけるのが、保有資格や過去の経歴をズラッと並べているケースである。

 

それを一概に否定するものではないのだけれど、受け取った相手(顧客)がその事実をどのように受け止めるのか、その結果どのような行動を期待できるのか、という点まで配慮や思考が行き届いていないと、単なる記号としてスルーされてしまうか、もしくは自身の期待役割を狭めてしまうように感じている。

 

例えば私の近接業界で多いのは、

・○○コンサルタント資格取得

・△△デザイン講座■期修了

・20**年より▼▼氏に師事

・○×★◇………

 

のような表記。その分野の専門性を後押ししたい意図で持っている資格やプログラムの履修履歴、経緯を全部書いてしまうパターンである。それはもちろん事実であるし、費やした努力とコストやそれにより得た経験は財産なのだが、大切なのは名刺を受け取った相手がどのように理解するか、ということにあると考えている。

 

「○○資格をお持ちなんですね、凄いですね。では、こんど我が社の事業について相談させてください」

 

「△△講座を修了されているのですね、では、こんな悩みがあるのですがご相談に乗っていただけますか?」

 

こんな会話に、名刺交換から発展するケースがどのくらいあるのだろうか、案外少ないものと推測している。なぜなら、程度の差こそあれそれは「私は自動車を運転できるのですよ、なぜなら普通免許を取得しているからです」と言っているのと本質的には大差が無いからである。

 

そもそも資格取得というのは、一般的に言ってレッドオーシャンの業界に突入することを意味している。既に市場が形成されているところに資格制度が整備され、日々新たに資格取得者が増加していき、その反面で顧客数は大きく増えることは期待できず、一定の段階で需給バランスが傾きごく一部の資格取得者のみが寡占することになる。なので、その資格を持っていることがそのまま仕事を得られる強みには構造上なっていない。

 

その昔、自動車という乗り物が世の中に初めて現れて、それを運転することのできる人というのは希少価値があり、また車両を所有できるという背景も含めた信用や羨望があったはずだ。しかし時間とともに普通免許が一般化してくると、資格保有の意味は単に運送旅客業界に従事するための必要条件でしかなくなった。それは、いま世の中に存在している多くの資格に言えることでもある。

 

「引き出しは、全部開けてはいけない。」

 

それが、価値提供を行う仕事に携わる人間にとって大切なことだと考えている。相手の興味関心、反応、時間の経過、社会の流れ、そういった変動する日々の中で「今」という接点に適した話題として、自身の保有スキルを自身の言葉で相手(顧客)に、手短に語ることができるかどうかが、また会いたい・相談してみようと感じていただくかどうかの分かれ目なのだ。

 

その瞬間においては資格保有の事実は自身の価値を外側でそっと支えているかどうか、わずかな役割に過ぎない。常に相手が望み、探しているのは「心から信頼し、相談できる相手」であり、それは私たち自身の心のありよう、物事の考え方、それらに即した仕事の実績・経験、発するほんの一言によってのみ伝えられるものなのだ。

 

だから、初対面の相手が目にする名刺やSNSアカウントのプロフィール欄に、これ見よとばかりに肩書きや経歴を羅列し、持っている引き出しを全部晒してしまうことは、相手の期待値を下げてしまうことになる。丁寧なコミュニケーションの合間に、反応を確かめながら一つ一つ必要なことだけ伝える方が、相手の心に響き、印象に残ることができるはずだ。

 

繰り返すがそんな観点で今一度自分の名刺、肩書きを見直してみると、相手に価値提供するために本当に必要な言葉が何かに気づき、自然と研ぎ澄まされた本当に示すべき肩書きが自分の内側から言葉化されてくるはずだ。それが相手に伝わることで、形だけの名刺交換でなく将来の可能性を含んだより良い関係性に発展していくものと考えている。

 

 

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【開催案内】顧客に伝わる 自己紹介のコツ

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複業家・起業家のための 顧客に伝わる自己紹介のコツ

https://kokucheese.com/event/index/547402/


・名刺交換の短い時間では、自分の専門領域を上手く伝えきれていない
・自己紹介で何をどのように話したら良いかわからず、いつも迷っている
・そもそも、自己紹介が相手に伝わっている感じがしない


そんな悩みをお持ちの方がたくさんいらっしゃいます。私たちが普段出会っているお客様は、必ずしも十分な時間をかけて耳を傾けてくれるわけではないからです。


大切なのは自己紹介の短い時間と上手に向き合い、結果として相手の記憶に留まること。この講座では皆さんの悩みに対応する具体的な知識を身につけ、ご自身のスキルとして定着いただくことを目指します。


対象:複業や起業をされ、お客様にご自身の言葉や自己紹介が「伝わる」必要性を感じている方。今後、このような働き方を目指す皆さんのご参加も歓迎です。


実施テーマ(抜粋):
・30秒ピッチ
・3分ピッチ
・「具体的」の意味
・一文を短く
・話す/聞くのリズム
・どの引き出しか
・4割は「話さない」
・視線と笑顔
・身ぶり手ぶり
・話の「間」
・自らフォローする
ほか


*講義だけでなくご参加の皆さん自身による発表ワークを多数採り入れての進行となります。


日時:2019年1月25日(金)19:00~20:30(18:45開場)


場所:i-dream吉祥寺
武蔵野市吉祥寺本町2-12-5スプリングハウスビル2F
(JR吉祥寺駅より中道通り沿い徒歩5分)
http://www.i-dreamkichi.com/access


定員:10名


受講料:5,000円(当日現金払)


お申し込み:以下の申込専用URLよりお手続きください。
https://kokucheese.com/event/index/547402/


お問い合わせ: skillnote111@gmail.com


講師プロフィール: 
芦沢 壮一(あしざわ そういち)スキルノート主宰・ファシリテーター 
1997年一橋大学社会学部卒(教育学専攻)。金融機関に入社後、人材開発部門でビジネススキル研修の開発・講師など企業内教育の推進に携わった経験を活かし、複業フリーランスとして自治体や非営利団体・企業等との連携による公開講座や研修を実施。専門はコミュニケーション、ファシリテーション、キャリアデザイン。
セミナー講師・サラリーマン・家庭人・地域人など複数の立場を両立しながら時間創出を行い「はたらくを、楽しく創る」ことにトライしている。

 

複業はやりがいだけでなく、提供価値に見合った対価を得ることに意味がある

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スキルノートの芦沢です。今日は、私がなぜ「複業による起業」をすすめる講座を開催しているのか、またそれにより対価を得ることにこだわっているのか、順を追ってご説明します。 

 

対価を得ることの意味
感覚的にはいつも、100人のうち1〜2名に共感いただけると良いなぁと思いながら、企画を創ってきました。人生100年時代の多様な働き方として世の中では 


「お金だけでなくやりがいのある仕事を
→複業・パラレルキャリア」
 
という文脈を見かけます。私は、少し違います。
 
「やりがいだけでなく、提供価値に見合った対価を得られる期待役割を
→複業・パラレルキャリア」


ということを目指しています。両者の違いは、「稼ぐこと」に対する捉え方の差にあります。
 
前者を否定するわけではありません。まず何かを始める、という段階においては収入の有無にこだわる必要は無いと思っています。
 
しかし無給での奉仕と有給での仕事では、顧客(相手)の評価軸は真逆です。
 
・無料なので、基本的に何をしてもありがとう
・有料なので、要求に見合った品質を提供してくれたらありがとう
 
はい、この辺で自分は違う考え方だ、という方は「99%」なので、私が伝えたい対象ではありません。皆さんを否定しているわけではなく、働き方の多様性の中にある、ある一辺についてお伝えしています。
 
対価を得るということには、それに見合った価値提供を伴う責任が生まれます。言い換えると、それこそが社会における自分の「期待役割」になります。

 

期待役割は自ら生み出す

サラリーマンの場合多くは会社が仕事を用意してくれ、それを分割して各部門に割り振り、さらにその中の構成員で分割して、ようやく一個人の「役割」となります。基本的に個人が自分で役割を見つけてくる、というタスクはありません。
 
産業革命以降、大手資本に資産と労働が集約され、効率的な経済活動のあり方として長年機能してきた、その代表的な働き方が「組織に雇用される」ということの意味です。
 
でも今、その経済活動の効率性自体が揺らいでいますよね。大量生産消費社会は持続しない、ということも明らかになってきました。であれば前時代に完成した働き方のままでは、遠からず無理が発生するのではないか、と考えています。そしてそのしわ寄せは、まず末端の労働者に降ってくるということが容易に予想されます。

 

期待役割を、自らが生み出す必要性が求められるのはそれほど遠い将来ではない、という感覚です。いずれ雇用が流動化し、組織に雇用されずにプロジェクトごとに適した専門性を有する要員をアサインする、フリーランス的な働き方が企業の側からも求められてくるとも言われています。

 

働き方のポートフォリオを組む

複業・パラレルキャリアの講座をこれまで20回くらい開催してきて、約600名の皆さんと対話し、それぞれの意識や価値観に触れることができました。
 
とても興味深いのは、そのうちの多くの人たちが、「普通」とされている世の中の働き方・生き方が自分にはフィットせず、苦しんだりほかのあり方を模索しているということでした。そしてその解決策の選択肢として、複業・パラレルキャリア的な働き方・生き方に光を見出しています。
 
福祉・介護職の方、ご自身に精神疾患の経験がある方、ご家族の看護が必要な方、過労と人間関係から退職した方、営業成績優先主義に疲れた方、定年が見え本来の自分を模索している方、などなど。
 
複業・パラレルキャリアという働き方は、その言葉そのままに両立支援という側面も有している、ということを福祉分野の専門家の方からも伺いました。一つの職業や役割を力強く続ける、ということが困難な場合にその重さや辛さから離れて、個人それぞれの考え方や家庭事情など状況に見合った働き方をポートフォリオのように柔軟に組み、生活の糧を得て家族と共に暮らしていく、そんな生き方です。
 
だから、複業が無給であってはその効果を発揮することはできないのです。提供価値に見合った対価を得られるからこそ、自身の生活をより実りあるものとしながら、同時に顧客の期待に応える品質を提供し喜ばれ、社会における期待役割を少しずつ形にしていくことができるからです。

 

影響を与え、広げること
もう一言付け加えると「かせぎ」の手段が2つ以上になった瞬間から、アイデンティティが自立してきます。○○会社の△△さん、から離れた別の期待役割を持つことで、本来の生身の自分が何なのか、ということを自然と意識するようになります。
 
私のこの小さな取組から既に何人もの複業による創業者が生まれ、そしてそれぞれに活躍の場を広げていらっしゃいます。これは私の力ではなく、参加した皆さん自身が内包していたエネルギーを形にするきっかけとして、講座をご利用いただいたものと理解しています。それぞれに自立したアイデンティティを有し、楽しくはたらくことを実践されています。
 
国内の労働人口に占めるサラリーマンは約85%、そのうちたった1%つまり「6,700万人×85%×1%=57万人」 の皆さんに共感いただき、実践できればちょっとしたムーブメントになるかなぁと、日々空想しています。
 
57万人というのは、決して不可能な人数ではないと思っています。既に数十万人の皆さんにこういった考えを書き連ねたブログの記事をお読みいただき、Facebookのイベントページは時に数千から1万人を越える皆さんが見て下さっていますし、なによりも講座に参加いただいた600名の皆さんから広がる影響の輪は、数千数万と今も広がっています。
 
これが、いわば私なりの働き方改革です。これからも少しずつ、続けていければと考えています。共感いただける皆さんのご参加を、これからもお待ちしています。

 

物事をわざわざ野球に例えてはいけない

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「全員野球内閣」という言葉を聞いて、まぁその昭和的な響きはそれとして、普段から気になっていることを思い出した。

 

マネジメントに関わっている40〜50代以上の男性というのは時折、いや人によってはそれ以上の頻度でよく、相手に物事を説明したり伝えたりする際になぜか「野球」に例えるフシがある。

 

 

・来た球をとにかく打て

・常にフルスイングだ

・変化球に対応しろ

・今は9回裏ツーアウト満塁だ

・攻守交代だ

・エラーを恐れるな

・牽制球を投げろ

・ストライクゾーンを広く持て

・どこでも守れるようにしておけ

 

 

伝わらないから。残念ながら確実に伝わってないから。だいたい最近はプロ野球中継をじっくり見る、という娯楽は一般的でなくなったし、余程のファンでない限りナイター観戦には行かない。

 

年齢層が若いほどサッカー比率は高いし、高校野球が話題になるのはプレー以外の高校生ゆえのドラマとか、選手のごく個人的な魅力による部分が大きい。野球ルールや野球そのものを知っている人は年々少なくなっていて、例え話にされても余計にわからない、という人が実は多いのではないかと推測している。

 

そもそも「例え話」というのは難解な話題を理解しやすく伝えるための工夫であって、

・身近なものに置き換える

・シンプルなものに置き換える

・特徴的なものに置き換える

ことで、本来伝えたい内容の主旨が変わらない範囲で、相手の理解を助けることが目的で、言い換えるなら「ピンと来る」ことが必要だ。

 

だから「全員野球」と言われてもピンと来ないし、じゃあ「全員じゃない野球」もあるのだっけ、とか「全員サッカーではダメなの?」など、突っ込みどころ満載である。

 

などと思いを巡らせていたら、同じことを思っている人がどのくらいいるのか気になって仕方ない。そして、挿し絵の「いらすとや」さんにはたくさんの野球イラストがあった。何とも言えない気分である、おしまい。